通り庭は直線的で、各室へのアクセス動線であり、炊事場の機能も担っている。また、通風路としての役割も果たしている。通り庭は一般的に土間となっており、居室より一段低くなっている。そのため各居室の床下の通気性が確保されている。 |

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吹き抜けは屋内にこもりやすい熱気を上昇させて排出するために有効な空間であり、また間口が狭く光を採り入れにくい通り庭でも、天窓や高窓により採光を確保することができる。 |

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小屋裏は、通常天井板で隠されているが、その内には、屋根の傾斜とともに小屋組の構造材の意匠が特徴的な空間を形成している。こうした小屋裏の空間を活かした改修を行うことが考えられる。厨子2階で天井高が低く居室として利用しにくい場合は、天井板を母屋のレベルまで上げて天井高を確保し、小屋組の形状を活かした空間構成とすることが考えられる。
ただし、安易に小屋組みを見せるのではなく、天井高や部屋の使い方などを考慮するとともに、断熱性、換気に留意すべきである。 |

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