事故にあいやすい人
 住まいのなかで事故で亡くなった人を年齢別でみると、圧倒的にお年寄りが多くなります。筋力(きんりょく)や柔軟性(じゅうなんせい)など身体の働きが衰えてくるので、いったん事故にあうと重大な事故につながりやすく、若い人だったら軽いけがぐらいですむところが、大きな痛手になってしまうようです。
 事故で亡くなる方はお年寄りに多いのですが、軽いけがになると子どもが多くなります。具体的には、階段や椅子から落ちてしまったり、ドアに挟まれたり、お風呂場で溺れたりしています。
 小さな子どもは、心も身体もまだ未熟。身体のバランスも悪く、なんだかふらふらしているようにみえませんか。大人よりも頭が大きく重心が高くなるので転びやすいし、視野も大人にくらべると狭いので、まわりの見え方も違っているのです。その上好奇心はいっぱいですから、大人の想像を超えるいろいろな動き方や遊び方をします。自分で気をつけることも難しく、小さな事故を繰り返します。それが、思わぬ大きな事故に結びついてしまうこともあります。
 子どもの事故の場合、大人の不注意と片付けられてしまうことも多いようですが、住まいのつくりそのものも複雑に関わっているのです。

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