お年寄りのこころ
 お年寄りのからだは若いときよりも衰えますが、「長生きできる」ということは、「生き残れている」ということでもあります。からだが丈夫で運の強い方だからこそできること。弱くなったところを自覚し、無理をしないで暮らしていれば、元気に年を重ねることができます。また、長生きする間に多くの知識を蓄え、たくさんの経験を積み、周りから信用や信頼を得て、心の中はとても豊かになります。お年寄りになって、性格が優しく穏やかになる人の多くは、そうした心の変化によるものです。
 ただ、長く生きていくということは、たくさんの別れを体験することでもあります。自分のお父さん、お母さんはもとより、小さいころからの友だちや、長年いっしょに暮らした夫や妻など。親しい人との永遠の別れは、本当に辛いものです。以前より、なにかをしようとする意欲もなく、食欲もなくなってしまったら要注意。加えて、喜びや悲しみ、困ったときなどの表情が乏しくなったり、怒りっぽくなったり、落ち着きがなくなったりしたら、心の病、つまり心が軽い風邪のようなものにかかったのかもしれません。周囲の人たちが気づいてあげて、早めに専門のお医者さんに診てもらい、適切な治療をしてもらうことが大切です。

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