行政によらない竹富島のまちづくり
 竹富島(たけとみじま)は、沖縄本島から南西へ350kmほどのところにある、八重山諸島(やえやましょとう)の小さな島です。島の周囲は約9kmで、面積は約5.4km2。島のほぼ中ほどにまちがあり、300人余の住民が暮らしています。
 住まいはすべて南向きで、屋根は沖縄特有の赤い瓦葺き。また住まいの周りは、サンゴ礁でできた石垣で囲まれ、防風林が植えられています。道はアスファルト舗装ではなく、白砂が敷き詰められています。
 竹富島では、このような島特有のまちなみやことば、祭りなどの文化財を、ちゃんと守り、次の世代に伝えるためにNPO(Non Profit Organizationの略 民間非営利団体)のグループをつくりました。メンバーはまちの文化保存に関心の高い住民とそれを支援する人たちです。このNPOの人たちが、島の文化のどの部分をだれが守り、だれがどうやって次世代へ伝えるかの分担を決め、将来にわたって島の文化が失われないようにしています。
 島で暮らす住民たち一人ひとりは、まちなみを美しく保つために庭の樹木や道ばたの植木の手入れをしたり、毎日、早朝に自宅前の道を掃くことを習慣にしています。もし、みなさんが訪ねることがあれば、早起きしてまちの中をゆっくり散歩してみてください。

「住民活動から始まった川越のまちなみ保存 」「市が保存の中心になった金沢市 」
「行政によらない竹富島のまちづくり 」