遊び場としての道
 みなさんは「車がビュンビュン通る道が遊び場になるの?」と思うでしょうか。確かに今の道路はひっきりなしに車が走っていて、子どもが遊ぶには危険すぎます。ところが、ほんの30~40年前は、今のように車が多くなく、舗装もされていなくて、道幅がわりあい狭い家のすぐ前の道は、ちょうどよい遊び場でした。大人たちもこの道で、仕事をするなど生活の一部として使っていたので、子どもたちも安心して遊ぶことができました。道では、石けりや缶けりをしたり、電信柱にゴムひもをつないでゴム飛びをしたり、地面に棒きれや石で絵を描いたりして遊びました。ところが車が増えたことで、狭い道まで往来するようになり、遊びにくい場所になってしまったのです。
 最近では、昔の道の良さを見直して、子どもが遊べるように工夫した道がつくられています。たとえば「コミュニティ道路」は歩く人専用の道で、両側に木や花を植えたり、「せせらぎ」をつくったりして気持ちよく歩けるようにした道です。こんな道なら、交通事故の心配をせずに楽しく遊べますよね。また、車がスピードを出さないように、道にわざとカーブをつけたり、路面に凸凹をつけた道や、子どもたちが遊べるように、時間を区切って車を入れないようにする道もあるんですよ。

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