密度と住み心地
 住まいが狭くて人が多いと、居心地が悪いばかりでなく、実際の生活にもさまざまな影響があります。まず部屋数が十分にとれないので、食事をしたり、くつろいだり、寝る場所が一緒になってしまいます。朝、子どもたちがご飯を食べている横でお父さんが寝ていたり、はたまた夜遅くまで仕事をしているお母さんは、寝ている子どもたちを起こさないように気をつかうことになります。それに家族が多ければそれだけ持ち物も多くなるので、押し入れや戸棚がいっぱい必要です。すると部屋が狭くなるだけでなく日当たりや風通しが悪くなり、居心地がよくありません。
 もちろん、ただ広ければよいというものではありません。8畳もあるトイレなんて、考えただけでも居心地が悪そうです。住まいには、人間の大きさや家族の人数にあった暮らしやすい適度な広さが必要です。

イラスト:適度な広さをもった部屋の環境


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