動きやすい寸法
 勉強机に向かった姿勢で参考書をとろうとしたとき、前方の本棚に手が届かないといったことはありませんか。いちいち立ったり、姿勢を大きく変えないと本が取れないのでは、とても面倒ですね。勉強しながらいろいろな本を見ることはよくあること。ですからふつうは、本がかんたんに取れるように手の届く範囲に本棚の位置がつくられています。キッチンの食器棚や衣服の入ったタンスなども、使うの人の手が届く範囲や、見やすい範囲を考えてつくられていると、とても使いやすくなります。
 まちの中についても考えてみましょう。戸外でのもっとも多い動作は、立ち止まって何かをするというより、歩くことです。しかし、歩くといっても、大人ひとりと小さな子どもとでは、必要な道幅は違いますし、また、ひとりだけで歩くとも限りませんね。
 だれが、どんなふうに使うかで、使いやすい寸法は変わってきます。できれば、子どもからお年寄りまで、みんなが使えるようにすることが理想です。

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