アンデスの子どもの居場所
 南アメリカ、ペルーのアンデス地方に暮らす人たちの住まいは、大きな部屋がひとつあるだけのものが一般的です。家の中には食事をつくるカマドがあって、家族はいつもそのまわりに集まります。ひと部屋なので、向こうの隅が寝る場所、反対側の隅はものを置いておく場所というふうに、うまく使い分けています。住まいの中に子ども部屋はありませんが、家族みんなといっしょに寝起きをして、家事を分担し、いっしょにくつろぎます。

 アンデスの子どもたちは、朝から忙しく働きます。水汲みや牛の乳しぼり、朝食のしたくなどを手伝います。その後に学校へ行き、帰ったら明るいおもてで宿題をします。宿題が終わったら薪ひろいや畑仕事、幼い妹や弟の子守りをしたり、家畜のアルパカや羊の放牧に出たりします。
 やがて、大人になると、独立して自分の家庭をもち新しい住まいを建てることになります。

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