住まいの環境
 住まいやそれが建っている土地は、ただそれだけで存在しているわけではありません。土地はどこまでもつながっています。住まいの周りに高い建物や、車がたくさん通る道路で埋めつくされていたら、どうでしょうか。日当たりが悪く、車の排気ガスや騒音がひどければ、どんなに立派な住まいであっても、気持ちよく暮らすことは難しいでしょう。
 では、周りの環境には何が必要なのでしょうか。人が集まったり、魅力的と言われるまちの多くに、豊かな緑と水があります。大きな公園だけでなく、四季を感じさせる街路樹や小さな緑地、家々の垣根、水辺の小道など、ちょっとした自然が、そこで暮らす人にとって、心の安らぎをもたらします。また、街の緑や水は、見た目ばかりではなく、気候の調節や大気の浄化、騒音防止、防火・延焼の防止など、たくさんの働きをしています。
 快適な暮らしには、そのような緑地や水辺のほかにも、美しくゆとりのあるまちなみも必要です。また、安心して安全に暮らすためには、地震・火災などに対する備えや、交通手段や学校・お店などの周囲の建物が便利に使えることも重要です。周辺の環境は、気持ちよく日々の生活をするのに、大切な価値のひとつと言えるのです。

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