■建物概要 |
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建築時期:明治25年 |
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再生時期:平成13年 |
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建物形式:総二階町家 |
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延べ床面積:124,727m2(物干し場3.76m2) |
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■改修経緯 |
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明治25年上棟の三代受け継がれた京町家。相続を節目に改修。 |
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学業で鳥取に転居することになった息子さんの「家をつぶさんといてな」の言葉が強く当主夫婦の心に響いた。 |
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■改修内容
●外観に関して |
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●内部に関して |
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子供室三室のある離れを庭の奥に増築。
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母屋はおくどさんと井戸を残した他、自然素材をできる限り残し、バリアフリーで快適な空間としている。
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また、改修工事にあたっては、木工家の当主が自ら床の柿渋塗を行った。 |
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通り庭(台所部分)を床上げし、土タイル貼とし床暖房設備を設け、吹き抜け空間のキッチンに改修。
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また、風呂・便所などの水周りも改築している。 |
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改築前の二階は暗く、物置として私用されていた。 |
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間仕切りの撤去、壁天井の色漆喰塗り、床下地補強とフローリング貼り、大きな天窓の設置により明るい寝室がつくられた。 |
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■補修内容 |
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隅柱の腐朽。シロアリが胴差かで廻っていた。 |
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通し柱と胴差を新材に入れ替え古材に継いだ。
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床下の足固めが緩み丸太の大引きが下がり、床板ががたついていた。 |
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足固め締直し、大引きを補足・補強、束石と支持束の数を増設した。 |
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隅柱根元の腐朽。柱が下がっていた。 |
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柱の根継ぎと揚げ前調整。痛んだ部分を新しい材で補修し、防腐防虫処理を実施した。 |
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正面の軒桁の腐朽。カシキ造りの持送りが傾き、出桁が折れ曲がっていた。 |
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軒桁の入れ替え、持送りの修理と出桁の入れ替えをし、硝子障子を虫籠窓に復元した。 |
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小屋組みは痛んだ部分を全面的に改修。野地板の改修、瓦屋根を葺き替えた。 |
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■特記 |
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離れに子供部屋を設けたことにより、三世代の同居が可能になっている。 |
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多世代が同居することで、家族の新しい絆が生まれている。また、町家を再生したことで、新たな人達との交流も生まれている。 |