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町家の再生と活用
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第1 目的と位置づけ第3 町家等を活かしたまちづくり
第2 町家等の再生・活用
2.町家等の再生・活用の進め方


(1) 所有者のニーズの明確化


 町家等の再生・活用を進めていくためには、まず所有者がその町家等の再生・活用を行っていく際のニーズについて明確化・具体化することが必要である。
 その具体的ニーズとして、例えば、以下のようなものが考えられ、改修の経験者や専門家などからの情報提供を受けることも有効である。
ア.快適に暮らしたい
 町家等に住み続けていくため、2世帯同居など家族構成に応じた間取りとしたい。また、将来の高齢化等に備えて、段差の解消等のバリアフリー化したい。
イ.安全・安心に住みたい
 安心して暮らせるよう、大規模な地震や火災などの災害に対してより安全な建物としたい。
ウ.資産として活用したい
 店舗等として改修し、テナントに賃貸するなど資産運用したい。


(2) 再生・活用の条件の把握


 上記のようなニーズの実現化について検討するため、以下の諸条件を把握する。
1.町家等の物理的条件や改修内容
 建物の実態調査により、その老朽度、過去の改修履歴、不具合の内容を把握するとともに、安全性の確保のため必要となる改修すべき内容を検討する。
 さらに、建物の規模、間取り、設備等を調査し、活用したい用途への改修の可能性、改修が必要な内容を検討する。
2.法的条件
 活用したい用途や改修内容を勘案し、遵守すべき各種法的条件を把握する。
3.経済的条件
 上記の改修内容に要する項目別の概算費用について検討する。その際、町家等の再生・活用に関して利用可能な市町村等の各種支援制度についても把握する。
4.賃貸市場の条件
 店舗、住宅等として賃貸する場合には、その用途の市場でのニーズ、賃料等の相場など賃貸物件として成立するための条件や賃貸借契約条件を把握する。


(3) 改修方針


 上記(1)のニーズ及び(2)の条件に照らして、改修方針を決定する。具体的には、物理的・経済的条件に照らして、地域の特性も勘案し、3の改修手法を参考にしつつ、改修範囲の絞り込みを行うなどニーズと条件との調整を行う。この際、建築士等の専門家や改修の経験者のアドバイスを受けることが望ましい。
 なお、ニーズ及び条件に照らして改修では対応することができず、建替を行うこととすることも考えられるが、その場合においても、周囲の町家等の状況を踏まえ、街並みに調和する外観とするなどの配慮をすることが望ましい。


(4) 改修設計


 改修方針に基づき、建築士等の専門家に依頼して設計を行う。その際、町家等の良さを活かしつつ所有者等のニーズを実現するため、適切な改修手法とする必要がある。
 さらに、設計に基づき工事費の積算を行うこととなるが、経済的条件により、改修方針の見直し等が必要になる場合も考えられる。


(5) 改修工事


 上記を踏まえ、大工・工務店等に依頼して改修工事を行う。その際、既存の部材等の状態を把握し、再利用できるもの、取り替える必要があるものを見極める必要がある。
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